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ARCNET CircLinkアナライザ専門メーカー  エムアンドシーシステム

TEL. 045-514-5648

〒224-0023 横浜市都筑区東山田4-5-6 104

アークネット物理層講座 フリー版

 

 弊社ARCNETアナライザーをご購入前の予備知識としてアークネット物理層講座フリー版を開設しております。
ARCNET講座は、二部構成で開設しておりますが、フリー版では二部の動画の閲覧は制限がございます。

アークネット講座一部では、アークネットの仕組みを説明しております。二部では、動画による解説となっています。

また計測器を開発しているメーカーとして不具合の取り組み方について下記に陥りやすい罠と勘違いについて記載しました。多少技術者に取って耳の痛い話も有りますが、私も同じ道を歩んで廻り道をした経験が多々あります。これを参考として取り組んで頂きたいと思います。

ARCNETも電文(パケット)レベルでは、数種類のメッセージ交換のみで完結するプロトコルで非常に簡単な手順でパケット通信が完了します。これは、旧RS−232Cレベルの通信に匹敵するぐらい簡単です。初心者の方は、アークネットって簡単に使えて便利ですね。とおっしゃいます。パケットモニターでデバッグしていた方には当たり前の回答です。確かにそうですが・・・しかし私たちアークネット通信技術者の目から見ますと、とんでもない誤解です。アークネットは、バックグランドでトークンの循環と言う物理層レベルのリンク確立を恒常的に維持するシステムの上に成り立っている事を忘れてはなりません。

アークネットは、リンク確立のシンプル且つ巧妙な仕組みとメッセージの時間監視の技術で成り立っているのです。

この部分を理解しないとアークネットシステムの不具合解決は、たいへん困難なものになります!

例えば 経年変化による部品の劣化、設置環境の変化、度重なるシステム改修・変更によるバグの残り、気づかないままに置き去りにされたバグ、まともな出荷試験をしないまま納期に押されて出荷されたシステム 不具合を発生させる要因は、数限りなくあります。

貴方の設計したシステムは納入して何年くらい稼動していますか?ソフトウエアは劣化しなくともハードウエアは劣化する事を忘れていませんか?

ソフトウエアそのものには、経年変化はありません。しかし設計時に駄目だしを狙って冗長なプログラム等を追加された場合、ハードウエアの経年変化、環境の経年変化、電源環境の経年変化等に伴って 普段キックされない割り込み処理、自己診断ルーチン、良かれと思って設計した異常時回避ルーチン等が動いてシステムダウン等の障害を誘発する場合もあります。

このホームページをご覧になっている貴方 今 本当にやらなければならないことは何でしょうか?

それは不具合の切り分けです。やみくもにシステムを掻き回しても何の解決にもなりません。
不具合の現状を正しく捉えて切り分けすれば、80%位は直ったも同然です。

アークネットユーザー様の抱えている悩みを聞いていて ふと思ったことを書いて見ました。

アークネットシステムは、ほぼ工業用に使用されているネットワークですので長い期間使用されるシステムがほとんどです。どんな通信システムでも保守・管理は必須です。もちろん アークネットも例外ではありません。

ARCNET基礎講座 一部 


ARCNET基礎講座で何が分かるの? −> トークン(ITT)を理解していますか?

ARCNET基礎講座で何が分かるの? ARCNET基礎講座は、弊社製ARCNETアナライザーをご購入予定のお客様が特にARCNETに特長的なトークン(ITT)の役割とリンク確立 通信プロトコルの仕組みを理解して頂くために開設しております。










1.ARCNETとは?

 ARCNETとは、1977年に米国 Datapoint社によって提唱された改良型トークンパッシング・プロトコルのローカルエリアネットワークです。リアルタイム性と簡便さで主に工業用ネットワークとして現在でも世界中で数多く使用されています。

2.トークンとは?


 ネットワークシステムの場合、たくさんのノードがどういう規則のもとでネットワークを使用していくのか どこにネットワークの使用権があるのかが大事です。ARCNETは、
ネットワークの使用権を循環させることで実現しています。この方式をトークンパッシング方式と言います。皆さんが日頃からお使いのイーサーネットは、衝突しながら調停していくコリジョン方式と呼ばれます。

ARCNETは、トークンパッシングをチップ自体がハードウェアシーケンサーのマイクロコードで実行するのでリンク確立のプロトコルの実装をほぼ必要としません。他の通信方式に比べてリンク確立のソフトウェアの負担が少ないため低コストで開発が可能ですので現在でも世界中で使用されてます。

ARCNETプロトコルでは、トークンとは実はARCNETプロトコルで定義されているメッセージの
ITTがその役割を果たしています。このITTをネットワーク中に循環させることによって、ノードに使用権が渡されます。そして、このトークンを渡されたノードが唯一送信を行うことができ、送信するものがなければ直ちに次へトークン(使用権)を渡さなければなりません。

このプロトコルでは、基本的に衝突がなく、使用権を平等に各ノードへ渡され、ひとつのノードが優先的にネットワークをコントロールすることがなく、あるノードだけが大きな負荷を受けることもない。大事なことは、
比較的高速なリアルタイム性を要求される工業用ネットワークとして最適なネットワークシステムと言えます。現在でも世界中で数多くのシステムで使用されている事を考えれば納得がいきます。

このネットワーク使用権を各ノードが平等に恒久的に得るために、トークンが循環し続ける必要が有ります。
通信用語では、
お互いのノードの認識を一般的にリンク確立とも言い物理層レベルでの扱いになりますので、論理層レベル(パケットモニター)では、観測はできません。

3.実際のトークンを見る

 弊社製ARCNETアナライザー<ArcScan>で捉えたトークンの実態です。実はプロトコル・メッセージのITTを使用しています。ITTがプロトコル上のルールに則って順番に各々のノードから規則正しく送信しています。ノードID=01 -> ノードID=02 -> ノードID=03 -> ノードID=04 -> ノードID=05 これを繰り返しています。もし各ノードが送信したいデータがあればトークンの代わりに他のメッセージを送信することができます。


弊社製ARCNET アナライザーArcScanが捉えたトークンの循環弊社製ARCNET アナライザー<ArcScan>が捉えたトークンの循環


ARCNETの接続方法を教えて? −> 基本中の基本を理解しましょう。

ARCNETの接続方法を教えて? ARCNETは、通信手段ですからある装置とある装置は何らかの方法で通信を行う必要があります。通信も有線通信方式、無線通信方式、光通信方式他、色々な通信方式がありますがARCNETは、有線通信方式、一般的ではありませんが一部光通信方式を採用しています。この通信方式によって通信ケーブルと通信デバイスが決定されます。これらを含めて説明します。





4.ARCNET物理層とは?

 弊社では、ARCNETアナライザーの説明を行う上でARCNET物理層とARCNET論理層とに分けて説明しています。ARCNET物理層は、リンク確立のためのトークンの循環、通信ケーブルとそれをドライブする通信デバイスまでを物理層としています。パケット送受信に関わるプロトコルは論理層として説明しています。

5.通信ケーブルとは?

 通信ケーブルとは、ARCNETシステムのノード間の伝送線路を形成するケーブルの総称です。
同軸ケーブル、またはツイストペア線が主に用いられますが、重要なシステムでは、光ケーブルも使用されています。同軸ケーブルには、特性インピーダンスの違いがあり主に75Ω系、93Ω系が使用されています。ノード間が比較的近距離の場合 または筐体内のARCNETによるボード間通信にはツイストペア線が用いられます。その場合の伝送線路特性インピーダンスは100Ωから130Ω近辺の値になります。
光ケーブルは、伝送線路が光ファィバーですので絶対的に電波伝搬による空間ノイズの影響がありませんので信頼性は非常に高くなりますが、光・電気変換が必要な事といもずる式に接続するパーティライン方式が使用できませんのでコスト的に高くなります。同軸ケーブル、ツイストペア線共にケーブルに適合した終端抵抗で整合を取る必要があります。

6.通信デバイスとは?

 通信デバイスとは、各々のノードが接続された伝送線路をドライブするICでARCNETメーカー推奨の通信デバイスとしてHYCシリーズ、または市販のRS−485を使用します。

HYCシリーズの特長は、パルストランスを使用してノード・ノード間は絶縁されます。特に長距離のノード・ノード間の接地電位差の解消、伝送線路ノイズの抑圧等で優れています。

RS−485の特長は、コスト面で有利です。またパーティラインを組む際、システム設計のサージ耐量、ノイズ抑圧回路の付加に左右されますが一般的に多くのノードを接続することが可能です。


ARCNETの通信の仕組みを教えて?−> パケットレベルは、簡単です。・・・

ARCNETの通信の仕組みを教えて? それでは基本的なARCNET通信の仕組みをご説明します。ARCNET通信は、5種類のメッセージと3個のシステムタイマーを持っています。基本的に非常に単純明快な仕組みで動いています。









7.ARCNETメッセージとは?

 ARCNETは、以下のメッセージを使用 ITT(トークン),FBE,ACK,NAK,PACKETです。
ITTの役割は、2.トークンとは ?で詳しく説明していますがネットワーク接続の要でノードがネットワークに接続しているか 
常にこのコマンドで巡回しながら監視しています。 例えると体育の授業で点呼されている状態です。つまり先生から[番号!]って言われると先頭の人から順番に自分の番号を叫ぶあの状態です。もし生徒が発言したければ、この点呼された時に発言(メッセージ送出)する事ができます。 この点呼は、ある一定の周期で巡って来て必ず発言権を得る事が出来ます。これがARCNETのリアルタイム性の高いネットワークと言われる所以です。もちろん体育の授業で点呼中の発言はできませんが・・・・怒られます。

では実際にパケットデータを送受信する際のそれぞれのメッセージの役割について説明します。
自分にトークンが渡って来てパケットデータを送りたい場合 

FBEは、通信したい相手がデータ受け入れ可能かどうかを聞く役目です。[○○さん データを送っても良いですか?]と言う意味で送ります。 FBEに対してのACKは、通信したい相手がデータ受け入れ可能ならば、このメッセージで応答します。[今ならデータ取れますよ]という意味です。

NAKは、通信相手が忙しかったら、このメッセージで応答します。[今 忙しいから データ送らないでよ]という意味です。

PACKETは、送りたい相手を特定してデータを送る動作です。
[私から○○さんに508個のデータを送りました]つまりデータの小包です。この小包が相手に届いたら受け取った方はACKで答えます。注意する事は、受け取らなかった場合は、
NAKでは無く無応答です。送信した相手は、タイムアウトによって受け取って貰えなかった事を知ります。

特殊な例として ブロードキャストと呼ばれるあるノードから他のすべてのノードに つまりネットワーク全体に一度にパケットを送る事も可能です。ただし その場合は、パケットの受け取りのハンドシェークが省略されますので注意が必要です。

弊社アナライザーで捉えた他のメッセージ(トークンの循環)(FBE-ACK) (PAC-ACK)の様子をご覧ください。


弊社製アナライザーが捉えたメッセージのやり取り弊社製ARCNET アナライザー<ArcScan>が捉えたメッセージ
  

8.プロトコルタイマーとは?

 ARCNETは、これらのメッセージの実行をプロトコルタイマーによって監視しています。 ネットワーク応答監視タイマー、アイドル状態検出タイマー、ネットワーク状態監視タイマーです。

ネットワーク応答監視タイマーは、先ほどの体育の時間の例で説明します。 先生が[番号!]と叫ぶと点呼が始ります。点呼されている状態である生徒がよそ見していて自分の番号を言わなかったら周りの人は気が付きます。この よそ見をしていて返事の無い状態 つまり無応答をタイマーで監視しています。 この状態を監視しています。

アイドル状態監視タイマーは、先ほどの体育の時間の例で説明します。 先生が[整列]と叫んだら 生徒は一斉に現在の運動を止めてある一定時間整列して先生が次の指示を出すまで待機させます。この時間をタイマーで監視しています。整列させて点呼前の静寂な時間を作ります。すべてのノードがメッセージを出さない状態 つまり何もしない待機状態を作ります。 この状態を監視しています。

ネットワーク状態監視タイマーは、先ほどの体育の時間の例で説明します。 生徒が順番に鉄棒運動をしていますが、鉄棒があいにくひとつしかありません。ある一定時間 鉄棒運動をしたら次の生徒に交代しなければなりません。 しかし 鉄棒の好きな生徒がいて一人でずっと鉄棒運動を続けると、次の人へ順番が回ってきません。ある生徒に一人占めさせないように つまりどの生徒も等しく鉄棒運動ができるように先生は注意をしています。鉄棒運動に参加していない生徒 つまりネットワークに参加していないノードが無いように監視するタイマーです。


ARCNETの重要な概念とは? −> リンク確立に無くてはならない仕組みです。

ARCNETの重要な概念とは? ARCNET通信システムの設計・開発・保守を行う技術の方は、ARCNETの重要な概念としてバースト・再構築があります。この状態遷移はARCNETシステムの物理層では重要な概念です。この状態遷移は、電源投入時には必ず実行されるハードウェア初期化ルーチンですが、伝送線路の不具合発生の場合にも、必ず発生します。この場合は、少し厄介です。








9.バーストとは?

  バーストとは、先ほどの体育の時間の例で説明します。 先生が[整列]と叫んだら 生徒は一斉に現在の動作を停止して何もしない状態になり、先生の次の指示を待ちます。

ネットワークでは、多くの場合、共通のリセットラインは存在しませんので何らかの形でリンク確立に不具合が生じた場合、各々のノードを同時にリセットする必要があります。アークネット・プロトコルでは、そのために通常の動作では絶対に有り得ない 特異な信号パターンを流して通信を妨害してタイムアウト発生させます。これによってネットワークシステムを初期化します。つまりバーストとはネットワークの強制的なリセット状態です。もちろんこの状態では、通信は不可能です。出来るだけこの状態の発生は抑止すべきですが、止むを得ない場合が多々あります。バーストと再構築は基本的にセットになって実行されます。



10.再構築とは

 再構築状態とは、先ほどの体育の時間の例で説明します。先生が[整列!][番号!]と叫ぶと点呼が始ります。 体育の授業での整列は、例えば身長順、五十音順等の規則で並ぶ順番は決められていますので毎回順番が変わる事はありません。これがバーストによってリセットされたネットワークを論理的に規則正しく並べる再構築またはリコン[リコンフィグレーション]と呼ばれる状態です。これを通信用語では[リンク確立]といいます。

弊社アナライザー <ArcScan>は、物理層の状態遷移であるバースト・再構築を見逃すことはありません。弊社アナライザーで捉えたバースト・再構築発生の瞬間の様子をご覧ください。


弊社アナライザーで捉えたバースト・再構築発生の瞬間の様子弊社アナライザーで捉えたバースト・再構築発生の瞬間の様子


再構築は、バーストの後に必ず実行される必須の処理でアークネットの最大の特徴でもあります。 これによってネットワークは本来の秩序を取り戻して新たに正常なネットワークシステムに復帰することが出来るのです。

バースト状態と再構築状態は、物理層理解の根幹に係る事なので正確に覚えてください。 バースト状態と再構築状態は、アークネットの特長的な動作ですが、これが頻繁に発生するようなシステムは、何らかの問題を抱えているシステムとなり、早急に原因を突き止めなければシステムの信頼性を大きく左右することになります。

弊社アナライザーは、物理層の状態遷移であるバースト・再構築を検出した場合 オシロスコープでその瞬間を自動的にストローブして表示することが可能です。この画面の最上段の赤い文字は、原因となったノードIDを特定して表示しています。このイベントを検出した原因は、トークンが中断したためです。この画面の最上段の波形が最後の方で欠落しているのが確認できます。このようにプロトコルアナライザー単体では検出しても、原因を特定することは非常に難しいのですが、<ArcScan>のオシロスコープ機能は、トークンの中断をはっきりと捉えてオペレーターに何が起きているのかを知らせることが可能です。


弊社アナライザーで捉えたバースト・再構築発生の瞬間の伝送線路波形弊社アナライザーで捉えたバースト・再構築発生の瞬間の伝送線路波形


このような場合アナライザーを接続していない状態では、以下に示すようなクレームが報告されるようです。

このように[リンク確立]が不安定なシステムにプログラムミスが重なると本来の不具合の本質が隠されて非常に厄介な不具合現象となり不具合対応に苦慮します。 まずは不具合の切り分けが必要です。

■ 何の前触れも無くシステムが停止するが。
■ 時々訳の分からない動きをして異常停止するが。
■ 動作が遅くなった気がするが。
■ データの欠落が有るようだが。
■ アラートランプが時々点くが。
■ 上位システムより
異常報告が有るが。
■ システムアラートログが正しく報告されないが。
■ システムが
不安定だが。

御社システムではこのような事は、ございませんか?このような現象の解析は、パケットレベルのモニターでは不可能です。解析に必要な情報が得られないからです。

このような場合は、物理層からプロトコル層まで一貫して計測できる弊社アナライザーで信号解析を行うことが非常に重要です。弊社製品導入によって今まで多くのユーザー様が解決されています。アークネットの隅から隅まで詳細に解析することが可能ですので、御社システムがリンク確立に不具合が無いことを確認可能です。これからのシステムの保守管理を行う上で、迅速な対応も可能になり保守管理経費の節減になります。



ARCNET講座 二部

 二部ではアークネットのトークンの振る舞いについてより具体的に動画による説明しております。
アークネットフリー版のお客様は、アークネット講座入門編のみで基礎編は、ご覧になる事はできません。



弊社ARCNET物理層講座フリー版をご覧頂きましてありがとうございました。


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